眼科専門医試験解説

第33回 眼科専門医認定試験 一般問題 過去問解説

第33回 眼科専門医認定試験 一般問題の解説をはじめていきます。
公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。

問題については以下↓の眼科学会ホームページよりダウンロード出来ます。

専門医試験過去問(日本眼科学会HP)はこちらから

第33回臨床問題の解説はこちらから

目次

1問:有窓性毛細血管

答えはb,c

脈絡膜の毛細血管は有窓性が高いのでアルブミンなどの蛋白を透過します。この内容は過去問でも出題されていたと思います。

また毛様体は一番外側が無色素上皮、その内側が色素上皮となっています。
この二つはそれぞれ

  • 無色素上皮:tight junction
  • 色素上皮:gap junction

となっていて有窓性毛細血管から漏れた水が色素上皮へ行き、色素上皮はgap junctionなので自由に移動することが出来ますが、無色素上皮のところでtight junctionがあり血液房水柵を形成します。

2問:Bruch膜

答えはe

脈絡膜のシェーマは以下の通りですので確認しておいてください。

Automated quantification of Haller’s layer in choroid using swept-source optical coherence tomographyより引用

3問:房水の経路

答えはa

房水の経路は以下の通りです
前房→線維柱帯→Schlemm管→集合管→上強膜静脈叢

4問:網膜病変の部位

答えはb,e

a. 硬性白斑は血漿に含まれる脂質やタンパク質の沈着したものです。
血が漏れるところに溜まりますので、DMEで水が溜まる外網状層や網膜下に出来ます。
ちなみに黄斑部の外網状層からの視細胞の足は周辺部の内顆粒層へと放射状に伸びており、ヘンレ線維層と呼ばれます。ここに硬性白斑が沈着したものを星芒状黄斑と呼び、猫ひっかき病や高血圧で見られます。

b. 軟性白斑は神経線維の浮腫なので神経線維層に見られます。
乳頭近くでは神経線維が厚いので軟性白斑を認めやすく、周辺部では神経線維が薄いのであまり軟性白斑は認めません。

c. pachy vesselはHaller層です。

d. 嚢胞様黄斑浮腫は血管の一番末梢から水が漏れることで起こります。網膜の栄養は内層を網膜血管から、外層を脈絡膜血管から栄養を受けているので、ちょうどその境目である内顆粒層と外網状層の間にたまります。

e. 軟性ドルーゼンはRPE下の隆起として観察出来ます。詳しくはドルーゼンについての記事を参照ください。

5問:鏡面反射法

答えはd

鏡面反射=内皮の観察で覚えておいて良いと思います。

6問:外直筋の付着部位

答えはc?

この問題僕はcにしたのですが、bではないかという説もあります。

角膜輪部から近い順に並べると

  1. 内直筋
  2. 下直筋
  3. 外直筋
  4. 上直筋
  5. 上斜筋
  6. 下斜筋

の順番なのですが日本語の問題で「4番目に遠い」というのが近い順に4つ目なのか、遠い方から4番目なのかで答え割れてます笑

7問:錐体細胞の数

答えはb

錐体は650万個
桿体は1億2千万個です

ですので桿体:錐体=20:1の割合です。
僕は桿体がだいたい日本の人口ぐらいだと覚えています。

8問:視神経乳頭の栄養

答えはa

視神経の栄養は前篩状板までが短後毛様動脈です。
表層の神経線維は網膜の神経線維層と同じく網膜中心動脈です。

網膜中心動脈が網膜の内層までを栄養しているということも大切なので合わせて覚えておくと良いです。
CRAOでは網膜内層に浮腫が起こって白くなりますが、黄斑には内層が無いので元々の色を保つことからcherry red spotとなります。

9問:外境界膜に接する細胞

答えはa, c

網膜の解剖は何度も言ってますが、真っ白の紙に一から絵を描けるようになっておくべきだと思います。

網膜の解剖についてはこちらの記事を参照ください。

外境界膜に接するのはシェーマを見てもらうとミュラー細胞と視細胞内節です。
ちなみに視細胞内節と、外接の間がElipsoid Zoneです。

ミュラー細胞は網膜全体に分布する大きな細胞で、内境界膜はミュラー細胞の基底膜ということも覚えておくと良いと思います。

10問:Schlemm管の内径

答えはc

眼科学にSchlemm管の長径は350〜500μm、短径は約30μmと記載ありましたので選択肢ではcが答えかと思います。

11問:涙小管の解剖

答えはb

a. 涙小管は眼輪筋やHorner筋に囲まれ、これらの筋の収縮で涙を涙嚢の中に送り込んでいます。

b. 涙小管垂直部は2〜2.5mmです。約3mmと言われると間違いとは言い切れませんが消去法でこれが答えかと思います。

c. 以内眼角腱は内側眼瞼靭帯と同義で、総涙小管に付着しています。

d, e 問題文の通りです。

涙道についてのまとめはこちら。

12問:眼部悪性腫瘍と好発部位

答えはd

a. 脂腺癌は主にZeiss腺やマイボーム腺といった皮脂腺から発生します。特にマイボーム腺は下眼瞼よりも上眼瞼で豊富なため上眼瞼に好発します。

b. メラノーマはぶどう膜のなかでは虹彩よりも脈絡膜に好発です。母斑と鑑別が必要になることがありますが丈が2mm以上でメラノーマを疑います。虹彩での発症は稀です。

c. 基底細胞癌は眼の周りでは下眼瞼が好発です。

d. 腺様嚢胞癌は涙腺などの唾液腺原発の悪性腫瘍で痛みが強いのが特徴です。

e. 扁平上皮癌は眼瞼や眼球結膜に発生します。
HPV感染との関連が指摘されています

13問:静的視野検査

答えはb

a. 指標サイズはⅢです。過去問にも出ていました。

b. 背景輝度は31.5asbですので誤りです。

c. 負荷レンズは年齢に応じて異なります。

d. 初回検査は本来よりも感度が低くなり、回数を重ねるごとに学習効果が出てきます。ですので初回検査は進行判定には不適なことが多いです。

e. MDは全体的な障害を反映しており、PSDは局所的な障害を反映しています。

14問:視力

答えはc, e

算術平均というのは、一般的に使われる平均値のことです。
たとえば40歳、50歳、60歳の平均は50歳のような形です。

小数視力や分数視力(Snellen視力も分数視力で評価)は単純に算術平均することは出来ません。

例えば視力0.1、0.2、0.3の人がいて平均視力は0.2とはなりません。これは視力0.1と0.2の差と、0.2と0.3の差が違うからです。
視力0.1から0.2に上がっても2倍見えるようになった!とは言わないと思います。

この小数視力を算術平均するために変換したものがlogMAR視力でlog10(1/小数視力)で計算出来ます。
ですのでlogMAR視力が0.1、0.2、0.3だった場合は平均視力は0.2と言う事ができます。

ETDRS視力は視力検査の表の一つで、logMAR視力を直接測ることが出来ます。
一行に5つの英字が表示されており、指標が小さくなるにつれてlogMAR視力が0.1小さくなるように出来ています。

15問:Goldmann視野検査

答えはc

a. 輝度は1〜4、面積は0〜Ⅴで表しますので正しいです。

b. 正常視野は上方60度、下方70度、耳側100度、鼻側60度ですので正しいです。

c. seidel暗転はマリオット盲点と繋がっているので誤りです。

d. 正しいです。

e.正しいです。

16問:Hess赤緑試験

答えはb, d

a. 回旋はある程度わかりますが定量できないところが欠点です。

b. 左右の目で別々のものを見るので融像は除去されています。

c.軌跡の大きい方が健常眼です。

d. 固視眼に赤フィルター、検眼に緑フィルターなので正しいです。

e. 1マスは5度に相当します。

ヘス試験は実際受けてみないと、検査状況はイメージしにくいと思うので、時間のある時に一度自分が検査をされるのと、する方と両方経験しておくと良いと思います。

いつも言っていますが、非侵襲的な検査はできるだけ全て自分で受けてみるのをオススメしています。さらに余力があれば自分が検者側もやらせてもらってみてください。

VEPやEOGなどはORTさんではなく、検査技師さんにお願いする病院もあると思いますが、僕は自分の患者さんの検査の時に呼んでもらって直接見に行きました。

百聞は一見にしかずで、一度受けていると検査手順も忘れにくいですし面接や記述対策にもなります。

17問:蛍光眼底造影検査

答えはc

a. 肝排泄です。ICGは肝臓に取り込まれて排泄されるので、どれだけ取り込む力があるかで肝機能を測る検査にも使われます。

b. 腎障害は慎重投与です。

FAGの禁忌
  • 過敏症の既往あり
  • 全身衰弱の患者
  • 重篤な糖尿病
  • 重篤な心疾患
  • 重篤な脳血流障害
  • 妊婦
  • 肝硬変

c. アナフィラキシーショックではアドレナリンが第一選択です。
0.3mgを大腿外側に筋注まで覚えておきましょう。
急変時に最も近くにいる医者は眼科医なので対応できるように知っておく必要があります。

d. 小児への安全性は経験が少ないため確立されていません。

e. これは添付文書にも明記されていませんでしたが嘔気とかですかね?尿が黄色くなるを副作用ととっていいならこちらだと思います。

18問:研究計画書

答えはc

介入と観察研究で研究計画書に記載の項目に多少の違いはありますが、c以外は全て含まれます。

19問:身体障害者認定基準

答えはa

障害者認定で狙われやすいところを箇条書きしておきます。

視覚障害の等級は1〜6級、良い方の眼の視力が0.3以上0.6以下かつ、他方の視力が0.02以下なら6級。
視野障害の認定等級は2〜5級、両眼の視野が2分の1以上欠損すれば5級。
指数弁は0.01、手動弁は視力0として計算。

詳しい基準についてはこちらを参照ください。

20問:視覚障害者の誘導法

答えはd

肘を握ってもらうのが正解です。

第30回一般問題に類題がありました。こちらの答えはaで、杖の反対側に立つのが正解です。

21問:研究デザイン

答えはa

横断研究はある一時点における調査であり、多治見スタディが有名です。

コホート研究は縦断研究のことで、ある集団を一定期間追跡することによって疾患の経時的変化を検討することができます。

症例対照研究はある危険因子のある無しで、ある疾患の発症の有無を調べるような検査です。

メタアナリシスは複数の論文の結果を統合して検討する方法です。

22問:3歳児検診

答えはa

3歳児検診では自治体によって多少異なりますが、1次検診、2次検診、眼科精密検査の3つからなります。

まず1次検診として各家庭にアンケートとランドルト環が送られてきて、左右の視力が0.5あるかを家庭で測ります。

2次検診では家庭の視力検査で0.5が見えなかった場合や、眼について心配があるとアンケートに答えた方に対して、検診会場でもう一度視力検査を行います。

それでも何らかの異常が疑われる場合は眼科での精査にうつります。

2次検査までは公費での負担なので無料で、母子保健法が根拠法となります。

僕は本番時は検診の詳細はよくわかっていませんでしたが、検診でレフ値異常を指摘された子は見たことがなかったのでaを選びました。

23問:近視

答えはc, d

近視の発症には、遺伝的要因と環境要因の両方が関与すると考えられています。

遺伝的要因としては
アジア人には近視が多く、片親が近視の場合は2倍、両親が近視の場合には約5倍の確率で子どもも近視になりやすいと言われています。
遺伝子解析なども行われています。

環境要因としては
近業や屋外活動が少ないことの関与が示されています。

24問:甲状腺眼症

答えはa

CASは甲状腺眼症の活動性の指標で、項目は以下の7項目です。

  1. 後眼窩の自発痛や違和感
  2. 上方視、下方視時の痛み
  3. 眼瞼の発赤
  4. 眼瞼の腫脹
  5. 結膜の充血
  6. 結膜の浮腫
  7. 涙丘の発赤・腫脹

他にも重症度分類としてはNOSPECS分類というものがあるのでこちらの項目についても見ておくと良いと思います。

25問:IgG4関連疾患

答えはa, b, e

IgG4関連涙腺・眼窩及び唾液腺病変の診断基準は以下のいずれかの基準を満たすものになります

  1. A1+A2+Bを満たすもの
  2. A1+A3+Bを満たすもの

A.診断項目

  1. 涙腺・耳下腺・顎下腺の持続性(3か月以上)、対称性に2ペア以上の腫脹を認める。
  2. 血液学的に高IgG4 血症(135mg/dL以上)を認める。
  3. 涙腺・唾液腺組織に著明なIgG4陽性形質細胞浸潤(強拡大5視野でIgG4+/IgG+が50%以上)を認める。

B.鑑別疾患
シェーグレン症候群、サルコイドーシス、キャッスルマン病、多発血管炎性肉芽腫症、悪性リンパ腫、癌などを除外する。

26問:眼窩底骨折

答えはb

筋絞扼閉鎖型では外眼筋が骨折した骨に挟まれているため、時間が経つと壊死してしまいますので緊急手術が必要です。
高齢者の眼窩底骨折では開放型の完全に下の副鼻腔に落ち込んでいるような骨折となりますが、若年の眼窩底骨折では骨に弾力性がありますので一度折れた骨が完全に折れずに、バネのように元通りにもどって筋肉を挟みます。

骨条件でCTを見ていると骨折線は無いように見えても骨が筋肉を挟み込んでいる場合があるので、必ず外眼筋があるかについても合わせて確認する癖をつけると良いと思います。
眼窩内の観察条件としては腹部条件にすると見やすいです。

27問:Meibom腺

答えはa

マイボーム腺分泌物は涙液表面をコーティングするように広がり、涙の蒸発を防いでいます。
aは明らかに間違いですね。

涙液の表面張力は、高いと水が均一に広がりませんので、低いほうが涙液の安定には良いです。
マイボーム腺分泌物やムチンによって表面張力が低下し、涙液層が伸展しやすくなります。

28問:涙小管炎

答えはb

涙小管炎の起因菌としてはactinomyces属の放線菌が最も多いです。
放線菌は培養で生えにくいので、観察のためにはグラム染色が有効です。

細菌よりも大きな線状の放線菌が簡単に観察できるので、皆様も是非出会った際には染めてみてください!

29問:眼瞼外反

答えはc

眼瞼外反の原因は大きくわけると
以下の通りです

  • 先天性
  • 瘢痕性
  • 炎症性
  • 加齢性
  • 麻痺性

麻痺性の主な原因が顔面神経麻痺ですのでこれが答えです。
他にはパーキンソン病やfloppy eyelid症候群、眼の手術、腫瘍なども原因となります。

原因の鑑別のためにはpinchテストで下眼瞼中央をつまみ上げて眼瞼の弛緩を確認して、その後耳側や鼻即側にひっぱることで内・外眼角靭帯の緩みを確認します。

30問:眼瞼けいれん

答えはd

dの選択肢は眼瞼ミオキミアのことだと思います。
他は全て眼瞼けいれんの重要な所見です。

眼瞼けいれんについてはこちらの記事を参照ください。

31問:感染性結膜炎

答えはc, d

一般的に結膜炎の原因別頻度はざっくりと以下のようになります。

アレルギー>>細菌性>ウイルス性>>クラミジア

ですので細菌性で主要な原因となる黄色ぶどう球菌とインフルエンザ菌を選びました。

32問:角膜移植後の角膜感染症

答えはa, d

角膜移植後は長期にステロイドを使用するため免疫抑制となること、また縫合糸が細菌繁殖の足場となることから術後感染を起こすことが多いです。

術後は抗菌点眼もステロイドに併用して長期に投与するので、術後感染の原因となるのは薬剤耐性菌や真菌などが多いです。
また選択肢以外ではヘルペスウイルスの感染も重要です。

MRSAは縫合糸関連の感染の原因菌としても有名です。

33問:コンタクトレンズの装用

答えはa, e

a. 連続装用とは寝ている時もコンタクトをつけ続ける方法です。

b. 1ヶ月使用の連続装用コンタクトがあります。medical useのSCLも1ヶ月です。

c. 頻回交換型は2週間交換のソフトコンタクトのことで、装用後の消毒やこすり洗いが必要です。

d. 定期交換型は主に1ヶ月交換のソフトコンタクトで、使用期間が長期に及ぶため蛋白除去が必要です。

e. 終日装用は問題文の通りです。

34問:眼部帯状疱疹

答えはb, c, d

a. 角膜内皮炎や虹彩毛様体炎も引き起こします。VZVによる虹彩炎の後には虹彩が扇状に一部萎縮しますので、そのような虹彩所見を見るとVZV感染の既往を考える必要があります。

b. VZVは神経を破壊しながらすすんでいくのでHSVと比べて痛みが強く、進んでいく過程から痛みが出るので皮疹に先行して痛みがあると言われています。
だいたい5〜7日前後先行して、その後に皮疹が出てきます。皮疹出現後72時間以内に抗ウイルス薬を投与できるかどうかが、神経痛の後遺症を残すかどうかに重要です。
特にぶどう膜炎などでステロイド投与中の方に起こりやすいので要注意です。

c. 偽樹枝状病変は上皮表層の隆起した病変です。中央の溝状陥凹がないことや、フルオレセ インに対する染色性が弱いこと、terminal bulb が認められないことなどがHSVによる樹枝状角膜炎との鑑別点です。

d.鼻尖部は三叉神経第一枝である眼神経支配であり、ここに皮疹が出るとハッチンソン徴候と呼ばれ、高率に眼合併症を引き起こします。

e. VZVによる角膜実質炎や虹彩炎では免疫応答が強いため、上皮病変を合併していたとしてもステロイドが使用される場合があります。
急性網膜壊死を引き起こした場合も、ステロイドの併用が必須です。

35問:角膜浮腫を来す薬剤

答えはb

パクリタキセルは黄斑浮腫

アマンダジンでは角膜内皮障害やそれに伴う浮腫が起こります。

アミオダロンは渦巻き状の角膜病変を引き起こしますが、浮腫は起こりません。また視神経症の原因となることもあります。

エタンブトールは視神経症が有名です。エタンブトール視神経症では両耳側半盲が多いですが、他の視野障害パターンとなることもあります。

ヒドロキシクロロキンは網膜症で、長期内服により蓄積することで発症します。標的状黄斑が特徴的所見と言われます。
ヒドロキシクロロキン網膜症以外に標的状黄斑となる疾患としては、錐体ジストロフィがあるので合わせて覚えておくと良いと思います。

36問:Axenfeld-Rieger症候群

答えはa, b

Axenfeld-Rieger症候群についてはこちらの記事を参照ください。

37問:角膜移植のドナー

答えはa, c, e

ドナーとなることが出来るのは次の疾患または状態を伴わないことが要件です。

  • 原因不明の死
  • 全身性の活動性感染症
  • HIV抗体, HTLV-1抗体, HBs抗体, HCV抗体などが陽性
  • クロイツフェルト・ヤコブ病およびその疑い、亜急性硬化性全脳炎、進行性多巣性白質脳症の遅発性ウイルス感染症、活動性ウイルス脳炎、原因不明の脳炎、進行性脳症、ライ(Reye)症候群、原因不明の中枢神経系疾患
  • 眼内悪性腫瘍、白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫などの悪性リンパ腫

次の疾患または状態を伴うドナーの場合は移植を行う医師に当該情報を提供する必要があります。

  • アルツハイマー病(クロイツフェルトヤコブ病との鑑別が必要なため)
  • 屈折矯正手術既往眼
  • 内眼手術既往眼
  • 虹彩炎などの内因性眼疾患
  • 梅毒反応陽性(陽性でも3日以上4℃で保存されたものならOK)

38問:光学的眼軸長測定装置

答えはc

光学式(IOLマスターなど)は涙液層から網膜色素上皮まで
超音波式(Aモード)は角膜表面から内境界膜まで
を測定しています。

超音波は音の反射なので網膜では一番角膜側にある内部境界膜までの距離が測定結果となるのに対して、光学式では網膜色素上皮に当たった反射光を読み取ります。

39問:白内障で減少しているもの

答えはa, d

白内障で増えるもの

  • 不溶性蛋白質
  • 糖蛋白質
  • Na+, Ca2+イオン
  • 過酸化物複合体
  • アルドース還元酵素活性など

白内障で減るもの

  • 水溶性蛋白質
  • K+イオン
  • 還元型グルタチオン
  • 蛋白質のSH基
  • ATPなど”

40問:白色瞳孔

答えはc, d, e

眼科学に記載されている白色瞳孔の主な鑑別一覧です。

  • 網膜芽細胞腫
  • 第1次硝子体過形成遺残(胎生血管系遺残)
  • 未熟児網膜症
  • Coats病
  • 犬回虫症
  • Bloch-Sulzberger症候群
  • 脈絡膜欠損
  • 網膜有髄神経線維

41問:神経線維層欠損

答えはa

自身はありませんが消去法で解きました。
Coats病と網膜神経線維層との関連は見つけられませんでした。

高血圧と神経線維層について
参考文献:https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902211559194657

pit macularと神経線維層について
参考文献:https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902248809384369

BRVOの既往眼ではNFLDのように見えて緑内障と間違えられることがあるので注意です。

視神経の低形成や、視神経疾患でも神経線維層欠損は起こります。

42問:金箔様反射

答えはa, c

小口病の金箔様眼底は有名です。
長時間の暗順応で金箔反射が消え、これを水尾-中村現象と呼びます。
小口病についてはこちらを参照ください。

先天網膜分離症では金箔のはげた銀箔様眼底と表現されますが、金箔様の所見もあるようです。
黄斑部の車軸状変化やERGで陰性型となることなどが大切です。
先天網膜分離症についてはこちらを参照ください。

43問:未熟児網膜症

答えはa, b

a. 修正32〜34週が好発です。

b. 34週未満、1800g以下が眼底検査の対象になっておりどちらも危険因子です。

c. 1500g未満の60%、1000g未満ならほぼ100%の発症率です。

d. zoneⅢは予後良好なので誤りです。

e. ルセンティスの硝子体内投与が適応通っています。日眼から未熟児への抗VEGF療法の手引きが出ていて、7ページほどなので一読をオススメします。
https://www.nichigan.or.jp/member/journal/guideline/detail.html?itemid=325&dispmid=909

44問:血腫移動術

答えはd

ガスによる血腫移動術が有効なのは網膜下出血に対してです。
網膜細動脈瘤破裂によるILM下出血に対しては、ガス注入も報告されていますが、経過観察で消退を待ったり、YAGレーザーによるILM切開や硝子体手術を主に行いますので、dを答えに選びました。

45問:家族性滲出性硝子体網膜症(FEVR)

答えはc

車軸状黄斑分離は先日の問題でも出ていた網膜分離症です。

他の選択肢は全てFEVRにみられる所見ですので合わせて覚えておくと良いです。
FEVRについてはこちらを参照ください。

46問:網膜障害を生じる薬剤

答えはa

パクリタキセルでは黄斑浮腫が有名で、眼底造影検査では異常を認めないのにOCTで嚢胞様黄斑浮腫を両眼性に認めるのが特徴です。

インターフェロンでは網膜出血や白斑などの微小循環障害を引き起こして、糖尿病網膜症のような眼底所見となります。

タモキシフェン網膜症ではMactel type2のようなEZの欠損を認めたり、網膜血管異常や黄斑浮腫などの網膜症が報告されています。

ヒドロキシクロロキンによる網膜症については日眼から手引きが出ているので参照ください。
標的状黄斑が特徴的な所見です。
https://www.nichigan.or.jp/member/journal/guideline/detail.html?itemid=304

47問:AZOOR

答えはa, e

a. AZOORは近視女性に片眼性に視力低下を起こす疾患で、しばしば発症前に感冒様症状を来すと言われています。MEWDSの眼底に白点を伴わないバージョンのようなイメージです。

b. 網膜自己抗体が陽性になるのは癌関連網膜症(CAR)などです。CARでも急性から亜急性に網膜外層の障害を認めます。

c. 網膜色素上皮ではなく、網膜外層障害です。

d. 眼底写真やFAGでは正常なことが多く、自発蛍光を撮ると異常部位に一致して過蛍光となります。

e. 問題文の通りで、自発蛍光で過蛍光となっていた部位に沿って振幅低下を認めます。

AZOORは時に球後視神経炎と診断される場合がありますが、RAPDが無い場合には鑑別に挙げて自発蛍光や多局所ERGを撮るのが大事です。

AZOORについてはこちらを参照ください。

48問:加齢黄斑変性

答えはa, b

a. 自発蛍光では網膜色素上皮にたまったリポプスチンが光って見えており、dry AMDで網膜色素上皮が萎縮している部位が、自発蛍光で低蛍光となるので、萎縮範囲をフォローしていくことができます。

b. PCVではポリープ状病巣が、急峻なRPEの隆起としてOCTで観察されます。

c. 1型は網膜色素上皮を超えないCNVですが、OCTAでは脈絡膜血管まで見ることができるので検出することができます。

d. PDTでは黄斑部にレーザーを当てるので視力の良い症例には慎重に適応を考える必要があります。

e. 抗VEGFの反復投与で脈絡膜は薄くなります。

49問:網膜血管腫状増殖

答えはa, b

RAPは両眼性が多いです。
時間差でもう片眼に出る場合もあるので、片眼性でも正常な方の眼底も注意深くフォローが必要です。
軟性ドルーゼンやreticular pseudo drusenがリスク因子です。

選択肢のc〜eはいずれもPCVの特徴です。

50問:疾患と自覚の組み合わせ

答えはa, c

a. 黄斑前膜では歪視や大視症をきたします。機序は調べてもよくわからなかったのですが、前膜に持ち上げられることで中心窩の窪みがなくなる影響で大きく見えるのかもと思いました。黄斑部の構造は保ちつつSRFが貯まるCSCでは小視症となるので形状変化が関係しているはずです。

b. Fisherは外眼筋麻痺ですので視力障害はありません。

c. MEWDSについてはまとめ記事を参照ください。

d. Best病は網膜色素上皮のClイオンの調整を行うベストロフィンの異常により、黄斑部に異常な沈着物が貯まる病気です。視力低下はありますが周辺部は正常なので夜盲はありません。

e. エタンブトール視神経症では両耳側半盲が特徴的です。中心暗点もありますが、専門医試験では耳側半盲が問われがちです。

51問:原田病

答えはd

52問:Behcet病

答えはb

53問:感染性ぶどう膜網膜炎

答えはd

54問:視神経乳頭炎

答えはb

55問:サルコイドーシス

答えはa, b, e

56問:薬剤性ぶどう膜炎

答えはa

57問:クロロキン網膜症

答えはc

58問:眼虚血症候群

答えは?

これ解無しですかね?
a, b, d, eはみられるので消去法でc選びましたが、これもどこかに書いてあった気もする

59問:ムコ多糖症

答えはb, d

60問:赤緑試験

答えはa, e

61問:フォトレフラクション法

答えはa?

あくまでスクリーニング的検査的扱いですので、偽陽性が多いです。

62問:検影法

答えはa

63問:斜視に対するボツリヌス毒素注射

答えはd, e

適応は18歳以上

64問:微小斜視

答えはc, e

65問:メビウス症候群

答えはb

66問:斜視の病態

答えはd

67問:眼鏡のプリズム効果

答えはc

68問:色覚検査

答えはa

69問:視神経乳頭の先天異常

答えはa

70問:うっ血乳頭

答えはe

71問:外傷性視神経症

答えはe

72問:水平半盲

答えはc, e

73問:小児の視神経炎

答えはc

74問:MLF症候群

答えはa

75問:左滑車神経麻痺

答えはb, e

76問:動眼神経麻痺と滑車神経麻痺

答えはe

滑車神経核からは反対側の上斜筋を支配しているので、同側の動眼神経麻痺+滑車神経麻痺であれば中脳ではなく海綿静脈洞病変が最も疑わしいです。
眼窩内や眼窩先端部なら視力障害が出るので違います。

77問:原発小児緑内障

答えはa, c

78問:OCT

答えはb, e

79問:悪性緑内障

答えはc

80問:緑内障の進行に関わる危険因子

答えはd

81問:緑内障の視野障害

答えはb, e

視神経乳頭陥凹拡大は下方に起こりやすいので、上方視野欠損がはじめに起こります。

82問:眼圧下降薬と副作用

答えはa

83問:Schwartz症候群

答えはd

84問:分散型粘弾性物質

答えはd, e

85問:選択的レーザー線維柱帯形成術

答えはe

気泡の出る最小パワーで行う

86問:白内障手術併用眼内ドレーン

答えはb

87問:全層角膜移植手術

答えはa, b

88問:白内障術後眼内炎

答えはc, d

術後眼内炎は急性期、亜急性期、慢性期があります。
急性期の起因菌は強毒菌である黄色ブドウ球菌、腸球菌、緑膿菌が原因となります。
亜急性期は術後2週間程度で発症し、表皮ブドウ球菌が原因となります。
慢性期はアクネ菌が原因となります。

89問:白内障術後の裂孔原性網膜剥離

答えはa?

眼科学に網膜剥離の発生頻度は手術を受けていない眼では0.01%程度であるが、白内障手術を受けると 2〜3倍になるとの記載があります。

90問:後天鼻涙管閉塞

答えはb

91問:涙点プラグ

答えはa

92問:結膜嚢形成術

答えはe

93問:線維柱帯切除術

答えはb, c, e

94問:濃度について

答えはb, e?

a. SF6ガスは20%までなので誤り。
b. キシロカイン点眼は2%のものと4%のものがあるので正解です。
c. ポピドンヨード液は10%なので誤り。
d. オキシグルタチオンは0.0184%なので誤り。
e. トリアムシノロンは10mg/mlが基本ですが40mg/mlを超えない濃度ならOKですので消去法でこれが答えかと思います。

95問:網膜光凝固

答えはb, e

96問:トリアムシノロンアセトニド

答えはb

97問:外方回旋偏位

答えはa

98問:術式と疾患の組み合わせ

答えはa, c

99問:内境界膜剥離

答えはb, d, e

100問:Irvine-Gass症候群

答えはb, c, d

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