眼科専門医試験解説

第35回 眼科専門医認定試験 一般問題 過去問解説

第35回 眼科専門医認定試験 一般問題の解説を行います。
公式解答は発表されておりませんので間違い箇所がございましたらお問い合わせ欄もしくはTwitterのDMより指摘いただければ助かります。

問題については以下↓の眼科学会ホームページよりダウンロード出来ます。

専門医試験過去問(日本眼科学会HP)はこちらから

第35回臨床問題の解説はこちらから

目次

1問:中心窩に存在するもの

答えはa, c, d

黄斑部は内層が存在せず、外層のみがありますので外層に存在するものが答えです。

網膜の解剖をまだ覚えられていない先生は必ず、何度も上図を白紙の紙に書いて覚えるようにしておいてください。
網膜の解剖は多くの疾患や検査結果を理解する上で重要です。

2問:神経堤に由来する組織

答えはb

発生の覚え方はこちらの記事を参照ください。

3問:眼球運動神経核について

答えはa, b

対側支配は「上」直筋と、「上」斜筋です。

4問:隅角所見

答えはc

5問:錐体細胞と桿体細胞の比

答えはd

6問:スペキュラーマイクロスコピー

答えはc

CV値(変動係数)『は細胞面積の標準偏差/平均細胞面積』のことで、大小不同を表す指標である。

7問:外眼筋と前眼部血管

答えはb

a. 短後毛様動脈は視神経を栄養です。

b. その通りです。下斜筋起始部は眼球後方へはいかず眼窩壁の前縁内側よりから起始します。

c. 上斜筋は滑車部から上直筋の下を通って耳側の外直筋近くに停止します。

d. 内下外上の順番で角膜から遠いです。

e. 外直筋だけは前毛様動脈は1本です。

8問:Goldmann圧平眼圧計

答えはb

a. 涙液が多いとにじんでリングが太くなるので眼圧は高めに測定されます。

b. その通りです。角膜が薄いと凹みやすく低めに測定されます。

c. 角膜曲率半径が小さい、つまり乱視が強いと角膜を圧平する面が楕円になり、涙液の表面張力が不均一になるので眼圧は高めに測定されます。

d. フルオレセインが少ないとaとは逆でリングが細くなるので眼圧は低めに測定されます。

e. 3D以上の角膜乱視がある際は弱主経線の角度を支持枠の赤線に合わせます。

9問:眼内液のサイトカインを用いた検査

答えはa

眼内悪性リンパ腫では眼内液中のIL-10/IL-6 が上昇していることが有用な検査所見です。

10問:多発血管炎生肉芽腫症(GPA)の眼合併症

答えはa, e

多発血管炎性肉芽腫症(GPA)や関節リウマチの重篤な眼合併症として強膜炎や周辺部角膜潰瘍が挙げられます。

11問:自動視野計

答えはe

30-2では3度でなく6度間隔です。
覚えていなかったとしても検査結果をイメージして『30÷6=5』と考えると、上下左右の5つくらいずつ点がプロットされていることが想起できると思います。
3度ずつだとすると10こずつ、つまり縦横に20個測定点があるということなのでさすがに多すぎる印象です。

12問:眼底自発蛍光

答えはd

視細胞が光刺激を受けると、視物質が代謝されて、その残りカスのようなものがリポフスチンです。
このリポフスチンが自発蛍光で光ります。

リポフスチンは網膜色素上皮で貪食されるので、網膜色素上皮の機能が落ちると溜まりますし、視細胞の機能が落ちるとむしろ溜まらないので低蛍光となります。

13問:検影法

答えはd

完全矯正である必要はありません。
他の選択肢は全て正しく、検影法においては基本的な内容ですので必ず理解するようにしておきましょう。

14問:学校伝染病

答えはe

『感染症法』の3類感染症ではなく、『学校保健安全法』の第三種感染症なので流行性角結膜炎が答えです。

15問:空気感染する感染症

答えはa, b

『けだまフワフワ空気感染』と覚えます。

け:結核
だ:帯状疱疹
ま:麻疹

16問:医療機関のウェブ広告

答えはa

専門医を取得している事実は広告可能ですが、患者満足度や全国トップクラスなどの客観性の乏しい情報は広告禁止です。

17問:VDT作業者の配置前健康診断

答えはb

これはプール問題ですので、わからなかった場合はきちんと覚えておきましょう。

VDT作業者の配置前健康診断実施項目

  • 視力検査(遠見, 近見)
  • 屈折検査
  • 眼位検査
  • 調節機能検査

18問:世界の失明・視覚障害問題

答えはe

a. 世界では低所得者、高齢者、身体障害者、女性、先住民など社会的に弱い立場の人に多いです。日本では男女で立場は変わらず、むしろわずかに男性に視覚障害が多いという結果でした。

b. 高齢化に伴い増加が見込まれます。

c. 日本では緑内障ですが、世界的に見ると白内障が最大原因です。

d. 屈折異常や白内障など治療可能な疾患によるものが多いです。

e. その通りです。

『視覚障害』は視機能障害によって生活が困難な状態のことで、ここでは未治療の屈折異常も含みます。
『失明』は定義によって異なりますがここで言われるのはおそらくWHOの定義の良い方の矯正視力が0.05以下を指していると思われます。

19問:指定難病

答えはd

これは暗記問題ですが、わからなかったとしても顆粒状角膜ジストロフィ(特にアベリノ)はしばしば外来で見かけることがありますが難病申請をしたことは無いのではないでしょうか。

皆さんのなんとなくの経験からも解答のヒントになるので一歩引いて考えてみるのは大切です。

20問:身体障害者診断書・意見書

答えはc, e

a, bは昔の基準です。
c, eが正しいので正解選択肢として内容も覚えておきましょう。

身体障害者の基準についてはこちらの記事を参照ください。

21問:甲状腺眼症

答えはd

a. 喫煙は明確な増悪因子なので禁煙を勧めるべきです。

b. 外直筋が腫れて、真ん中の視神経を圧迫すると圧迫性視神経症を生じます、、

c. 甲状腺機能の状態と眼症の病勢は関係ありません。抗体を持っていれば甲状腺は正常でも眼症を発症します。

d. 筋肉の収縮ではなく伸展障害です。下直筋障害による上転障害が起こりやすいです。

e. その通りです。ステロイドで炎症を抑える必要があります。

22問:転移しづらい眼瞼腫瘍

答えはc

転移しづらい癌といえば基底細胞癌が最も有名です。

23問:アレルギー性結膜炎

答えはa

春季カタルでは乳頭から出た好酸球によって遷延性上皮欠損を伴うシールド潰瘍を形成します。

一応タクロリムス点眼の添付文書を見ると眼圧上昇の記載があるものの、専門医試験では過去問をみても免疫抑制点眼は眼圧上昇を起こさないというスタンスになっています。

24問:季節性アレルギー性結膜炎の治療薬

答えはb, c

アレルギー性結膜炎には基本的に抗ヒスタミン薬とステロイドを用います。

25問:上輪部角結膜炎

答えはa

上輪部角結膜炎は眼瞼と眼表面の摩擦によって炎症が起こっていると考えられており、特に甲状腺眼症との関連が指摘されています。

眼脂はみられることがあるかもしれませんが、病態に関連しているとは言い難いと思いますのでこちらが答えだと思います。

SLKについてはこちらの記事も参照頂ければと思います。

26問:角膜浮腫を生じないもの

答えはd

角膜浮腫の種類は大まかに以下のように分けられます。

  • 高眼圧:上皮のみの浮腫
  • 水疱性角膜症:上皮・実質の浮腫
  • 低眼圧や眼球癆:実質のみの浮腫

低眼圧で角膜浮腫が起こる理由は明確では無いようですが、おそらく内皮細胞機能不全が起こることが原因と思われます。

水泡性角膜症と違って実質のみに浮腫が起こる原因としては、低眼圧だと前房から角膜へ押しだす圧力=静水圧が低いのが原因ではないかというのが有力かなと思います。

27問:角膜内にアミロイドが沈着する角膜ジストロフィ

答えはb, d

専門医試験に必要な角膜ジストロフィの知識については、こちらの記事にまとめていますのでご参照頂ければと思います。

28問:角膜上皮ステムセル疲弊

答えはb, c

化学外傷では角膜輪部が直接障害されます。
放射線による障害は細胞分裂が速い細胞ほどダメージを受けやすいのでステムセルはやられやすいです。

29問:角膜後面コインリージョンを生じる疾患

答えはe

コインリージョンといえばサイトメガロウイルスです。

これに対してHSVやVZVなどによるヘルペス虹彩炎では豚脂様KPが見られ、時間がたつと茶色っぽい色素性KPになるのが特徴的です。

30問:Meibom腺あるいは眼瞼縁の炎症と関連する疾患

答えはc, d

マイボーム腺炎が角結膜上皮障害と関連している場合、マイボーム腺炎角結膜上皮症と呼びます。
そして角膜の結節性細胞浸潤や血管侵入を伴うものをフリクテン角膜炎、結節性細胞浸潤は無く、SPKを認める非フリクテン型の2つの病型に大別されます。

特にフリクテン型は小児でも見られるので原因不明の小児の角膜混濁では常にこれを考えます。
また原因不明のSPKの原因もマイボーム腺炎による可能性があり、MGDは有病率も高いので常に鑑別に入れる必要があります。

カタル性角膜潰瘍は黄色ぶどう球菌による眼瞼炎に対する免疫応答によって、角膜周辺部に角膜潰瘍をきたします。
黄色ぶどう球菌の出す毒素に対する免疫応答で、眼瞼と接する角膜に潰瘍形成しますので輪部との連続性はなく透明帯があるのが特徴です。

31問:薬剤性角膜上皮障害

答えはa

a. こちらは有名なので他の選択肢がわからなくても選べたのではないでしょうか。

b. 糸状角膜炎のことです。

c. 眼瞼の摩擦亢進によって起こる疾患です。

d. 滴状角膜のスリット所見です。

e. 上輪部角結膜炎(SLK)のことです。甲状腺眼症との合併が多いです。

32問:青色強膜を合併しない疾患

答えはd

青色強膜では、コラーゲンの形成不全などでうまく強膜がつくれないことによって、奥が透けて青く見えるため、このような所見を呈します。

原因としてはvan der Hoeveや骨形成不全などが有名です。

van der Hoeveでは中胚葉系の組織形成不全によって、強膜の膠原繊維が未熟なため起こります。

骨形成不全ではⅠ型コラーゲンの遺伝子異常によって起こります。

他にはTurner症候群、Ehlers-Danlos症候群、Bloch-Sulzberger症候群でも見られるので合わせて覚えておきましょう。

33問:高齢女性の近視進行

答えはc

老眼鏡が要らないという症状から、屈折値は近視化したと考えられます。
70歳で急な眼軸長や角膜屈折力が増加したとは考えにくく、調節力は基本的には回復しません。
年齢からも核白内障の進行が最も考えられます。

ちなみにもし白内障も屈折変化の原因ではない場合には、急激な血糖値の変化も屈折値変化に影響しますので合わせて覚えておくと良いと思います。

34問:水晶体偏位

答えはb, e

a. 難聴を伴う進行性腎疾患で、眼合併症としては白内障や円錐水晶体がありますが、偏位はしません。遺伝形式はX染色体優性(顕性)という特殊な形式です。男児のほうが重症化しやすいです。

b. ホモシスチン尿症とマルファン症候群は水晶体偏位で有名です。マルファンは上に、ホモシスチン尿症は下に脱臼します。

c. 家族性の裂孔原性網膜剥離をきたします。

d. 早老症とも言われる疾患で、思春期以降に白内障や白髪化がみられます。

e. コラーゲンの生成異常が起こる疾患ですのでチン氏帯も脆弱化して水晶体偏位をきたします。
眼合併症としては他には網膜色素線条も合併します。

35問:網膜血管線条

答えはd

網膜血管線条は網膜色素線条と同じと考えて良いと思います。

網膜色素線条には弾性線維性仮性黄色腫(PXE)を合併すると、Grönblad-Strandberg症候群という名前になります。

他に合併する疾患は他には以下のものが挙げられます。

  • Ehlers-Danlos症候群
  • Paget病
  • 鎌状赤血球症

36問:全視野ERGで異常を呈する疾患

答えはb

先天網膜分離ではフラッシュERGで陰性型になります。

Stargardt病は全視野ERGで異常を呈するものもありますが、専門医試験では基本的に異常を来さないというスタンスで過去問でも出題されています。

37問:糖尿病網膜症の眼底所見

答えはa, d, e

硬性白斑が円形にみられる輪状硬性白斑が出ている状態を輪状網膜症と呼ぶそうです。
網膜細動脈瘤毛細血管瘤と読み違えてしまった先生が多かったので、類題が出た時にはご注意ください。

38問:多発消失性白点症候群(MEWDS)

答えはb, e

a. 近視の女性に好発です。

b. その通りです。

c. ステロイドパルスが有効な可能性はありますが、著効というのは言い過ぎです。

d. 病変部はFAでも自発蛍光でも過蛍光となります。

e. その通りです。白点が見えづらい時には視神経炎と間違えられることもありますが、OCTでEZ不明瞭化があれば視神経炎では無いので注意して観察する必要があります。

39問:後部硝子体剥離が未剥離であることが多い疾患

答えはb, d

黄斑上膜や円孔、網膜剥離は後部硝子体剥離がおきてからや起こる際に発症することが多いです。

星状硝子体は硝子体の接着が強く、未剥離のことが多いです。

増殖糖尿病は硝子体を足がかりに新生血管が生えてくるので、後部硝子体が未剥離の若い症例で悪化することが多いです。ちなみに細菌性眼内炎でも同様に硝子体を栄養として細菌が広がるので後部硝子体未剥離では悪化しやすいです。

40問:加齢黄斑変性症について

答えはa, d

a. その通りです。欧米では萎縮型が多いです。

b. 喫煙がリスクファクターの一つで男性で頻度が高いです。

c. 失明原因は、緑内障、網膜色素変性症、糖尿病網膜症に次いで第4位です。

d. その通りです。パキコロイドから起こるタイプと軟性ドルーゼンから起こるタイプが存在します。

e. リポフスチンはゴミのような物質で、網膜色素上皮の機能により代謝されます。加齢に伴い網膜色素上皮の機能が落ちるとリポフスチンは増加します。

41問:自然寛解が期待できない疾患

答えはc

a. 5%程度で自然閉鎖があります。

b. 自然軽快があるのでまずは1ヶ月ほど経過観察します。

c. 自然軽快はありません。

d, e 自然軽快が期待できます。場合によってはステロイドパルスなどの積極的治療を行うこともあります。

42問:遺伝することがある眼内腫瘍

答えはc, d

網膜芽細胞腫は癌抑制遺伝子であるRb遺伝子変異があると発症率が跳ね上がります。
Rb遺伝子変異は常染色体優性遺伝です。
網膜芽細胞腫全体で見ると孤発例が多いですが、両眼発症の患者はほぼRb遺伝子変異があります。

網膜血管芽腫はvon Hippel Lindau病に合併する所見で、常染色体優性遺伝のVHL遺伝子変異が原因です。

43問:ERGの発生機序

答えはc

視細胞がa波、双極細胞がb波というところまで覚えておられた先生が多いと思いますが、c波は網膜色素上皮由来ですのでこちらも覚えておいてください。

44問:網膜色素変性症の合併症

答えはa, b

原因はよくわかっていないようですが、黄斑前膜や黄斑浮腫を合併します。

高頻度というほどではないような気もしますが、特に黄斑浮腫は10%ほどに合併して、僕も数例経験があります。
治療法は確立されていませんが、まずは炭酸脱水酵素阻害薬の点眼か内服を試しています。

他の合併症としてはチン小帯脆弱や後嚢下白内障などが挙げられます。

網膜色素変性症は必ず出題され、合併する全身疾患も問われることが多いので、こちら記事を参考に合わせて覚えておいていただければと思います。

45問:Coats病

答えはd

無血管野があればPCをうちます。

a. 男児に多いです。

b. 片眼性です。

c. 遺伝性はありません。

d. その通りです。

e. 漿液性網膜剥離を起こします。

Coats病についてはこちらの記事も参照ください。

46問:未熟児網膜症の治療適応

答えはe

未熟児網膜症の治療適応は頻出ですので、以下を必ず覚えておいていただければと思います。

  • zoneⅠ, any stage ROP with plus disease
  • zoneⅠ, stage3 ROP without plus disease
  • zoneⅡ, stage2 or 3 ROP with plus disease

47問:Behcet病について

答えはb, e

a. 近年減少傾向にあり、2016年の全国調査でもぶどう膜炎の原因第6位(4.2%)まで落ちています。

b. その通りです。口腔内アフタは97〜100%にみられるとも言われており、認めない場合はベーチェット病の可能性が下がります。

c. サルコイドーシスや原田病などはリンパ球が炎症の主体のため、ステロイドが急性期も維持期も有効ですが、ベーチェット病は好中球が炎症の主体なので再発予防効果はなく、急性期の抗炎症作用のためだけに使われます。

d. インフリキシマブなどのTNF-α阻害薬はベーチェット病の発作予防に有効ですが、診断確定後すぐにTNF-α阻害薬の開始というのはやりすぎかと思い、答えに選びませんでした。

e. 眼底のシダ状蛍光漏出は寛解期にもみられるのでどうかな?と思いましたが炎症の程度などある程度の活動性評価はできると思いますし、消去法的にもこちらを答えに選びました。

48問:Posner-Schlossman症候群

答えはc

a. 一過性のの眼圧上昇発作がしばしばみられますが、慢性的ではないので視野障害は稀です。

b. 硝子体混濁は伴いません。

c. 虹彩後癒着や、隅角のPAS形成はほとんどみられません。ちなみにサイトメガロウイルス角膜内皮炎でも同様です。

d. 薬物治療への反応は良好です。

e. そのようなことはありません。

49問:ぶどう膜炎をきたす疾患

答えはa, d

炎症性腸疾患では急性前部ぶどう膜炎を合併します。
尿細管間質性腎炎を伴うTINU症候群は小児ぶどう膜炎の原因として重要な疾患です。

これらの疾患についてはブログまとめ記事も参照頂ければと思います。

50問:内因性真菌性眼内炎の起因菌

答えはa, c

真菌性眼内炎の原因はほとんどがカンジダですが、アスペルギルスやクリプトコッカスによるものも存在します。

カンジダ以外ではアスペルギルスの頻度が高く、カンジダと比較して視力予後が悪いようです。

51問:原田病

答えはa

原田病などの肉芽腫性ぶどう膜炎では好中球ではなく、リンパ球やマクロファージが炎症の主体となっています。
リンパ球やマクロファージによる炎症では塊を作る傾向にあり、豚脂様KPなどになります。

それに対して好中球による炎症では塊を作らないのでKPはfineですし、ベーチェット病のように前房蓄膿もさらさらです。

52問:サルコイドーシスの治療

答えはa, b

a. ヒュミラのことで、非感染性の中間部・後部・汎ぶどう膜炎に適応があります。前部だけのぶどう膜炎には適応がないので注意です。

b. ステロイド抵抗性や漸減が難しい非感染性ぶどう膜炎に適応があります。

c. レミケードのことでぶどう膜炎ではベーチェット病に適応があります。

d. メトトレキサートも強膜炎や小児のJIAなど様々な症例に有効性が報告されていますが、今の所ぶどう膜炎に適応が通っておらず、眼炎症学会から適応の要望が出されている状況です。

e. タクロリムスもぶどう膜炎に適応が通っていません。免疫抑制薬で適応が通っているのはシクロスポリンのみになります。

53問:IgG4関連眼疾患

答えはe

a. 再発は多いです。

b. 両側涙腺が腫れていることが多いです。

c. 耳前リンパ節腫脹が起こるのはアデノウイルス結膜炎などのウイルス性結膜炎です。

d. 類上皮細胞がみられるのはサルコイドーシスです。

e. IgG4関連疾患はリンパ増殖病変を作るので悪性リンパ腫との鑑別が難しいです。涙腺などの生検でIgG4陽性形質細胞の証明が診断に有用です。

54問:黄斑病変を生じる薬剤

答えはd, e

a. 網膜色素変性症様の網膜症を引き起こします。

b. 角膜の渦巻き状混濁が必発で、視神経障害も起こすことがあります。

c. 視神経障害が有名で、特に視交叉がやられやすく時に両耳側半盲になることもあります。

d. 黄斑部に嚢胞様黄斑浮腫がみられたり、黄斑周囲に黄白色のキラキラ光る病変を認めます。

e. 薬剤が蓄積すると標的状黄斑と呼ばれる所見を呈して黄斑部障害が見られるようになります。
定期的な眼科検査が必要で、詳細は日眼から出ている手引きにありますので、試験までに必ず一度は目を通しておきましょう!特に近年使用が増えているので狙われやすいと思います。

ヒドロキシクロロキン適正使用のための手引きは以下のリンクからご確認ください。
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/hydroxychloroquine.pdf

55問:動的検査影法

答えはa, c

線条検影器はレチノスコープのことです。
動的検影法については第34回一般59番で出題されており、問題文にやり方が載っていましたね。
簡易的に屈折度を測るのに有用です。

56問:調節域の幅の計算

答えはb

このような計算問題を解く時は毎回4つの数値を考えるようにします。

①裸眼の遠点(調節かけていない時)
②裸眼の近点(調節をかけた時)
③眼鏡の遠点
④眼鏡の近点

そしてこれらの数値を出す計算式は以下の通りです。

裸眼遠点➖調節力=裸眼近点
裸眼遠点➖レンズ度数=眼鏡遠点

そして頭で考えるとわからなくなるので必ずシェーマに全てを書き込むようにしましょう。

正視なので裸眼の遠点は0D、調節力が1.5Dなので裸眼の近点は-1.5D。
+2.5Dの眼鏡をかけると眼鏡の遠点は-2.5D、メガネの近点は-4.0Dとなります。

眼鏡をかけた時の調節幅を聞いている問題なので、眼鏡をかけた時の明視域は-2.5D〜-4.0Dつまり、眼前40cm〜25cmです。

以上より調節域は40-25= 15cmとなります。

57問:屈折矯正手術

答えはa

late onset myopiaがあるので適応は18歳以上です。

屈折矯正手術は近年増加傾向にありますので、ガイドラインについても一度は目を通しておくことをオススメします!
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/lasik_7.pdf

58問:先天性白内障の予後

答えはe

Infant Ahakia Treatment Studyによると、IOLとコンタクトで術後視力の差は見られず、IOLでは1歳未満に再手術を要する視軸混濁が有意に生じるという結果が出ており、こちらが答えかと思います。

参考文献: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24604348/

59問:生後3ヶ月の乳児の異常所見

答えはa, b

角膜径12mmは明らかに以上で先天緑内障などを疑います。

内斜視40Δも非常に角度が大きく乳児内斜視などを疑います。

60問:弱視について

答えはd

a. 耳側領域が多いです。

b. 斜視手術も行われますが、屈折矯正や健眼遮蔽などが有効です。

c. 屈折異常弱視となります。

d. その通りです。眼振を伴う症例はより低年齢でトラブルも多いです。

e. 片眼性の方が予後が悪いです。

61問: 複像間距離について

答えはa

b〜eの疾患はいずれも眼球運動障害を引き起こすので、9方向むき眼位では眼球運動障害がある向きを見た際に複像間距離が最大となります。
例えば右眼外転障害がある場合は、右方視で複視が最大となります。

開散麻痺は近見と遠見で複像間距離が変わりますが、眼球運動障害はないので9方向眼位では複像間距離は変わりません。

62問:微小斜視弱視

答えはc

a. 不同視を合併することもあります。

b. 偏心固視となってしまい遮蔽法にも反応しづらく視力改善が難しいです。

c. その通りです。立体視の予後は不良ですが、おおまかな立体視は保たれます。

d. 4Δ基底外方試験で診断します。

e. 偏心固視となります。

63問:sagging eye syndrome

答えはc, d

a. 女性に多いです。眼窩プリーはコラーゲンであり、この異常はエストロゲンが関与しているのでは?という説があります。
参考文献: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31526795/

b. 下転障害は伴いません。

c. 眼球が下方偏位するのに伴って眼窩脂肪も偏位することで上眼瞼が凹みます。特徴的な所見の一つと言われています。

d. 開散麻痺様の内斜視が出るので、遠見時に内斜視となります。LR-SR bandが切れることで外直筋の下方偏位がおこり、偏位のせいで外転作用が弱まることで相対的に内斜視になるのだと思います。

e. そのようなことはありません。

64問:色覚について

答えはb

a. 光の3原色が赤緑青です。物体色の3原色は青緑(C:シアン)、赤紫(M:マゼンタ)、黄(Y:イエロー)です。

b. その通りです。程度はわからず、あくまでスクリーニング検査となります。

c. 先天の場合は両眼開放で行います。後天の場合は片眼性疾患で色覚異常がでることがあるので片眼ずつ行います。

d. 1つのミスはマイナーエラーと呼ばれて、これだけならpassと判断します。

e. 色相配列法(パネルD-15)でpassできたとしても、正常色覚の10分の1以上の色覚弁別能があるというだけです。
パネルD-15をpassしたとしても、石原で引っかかっていればアノマロスコープで異常が出る可能性が高いです。

65問:青錐体1色覚について

答えはd

a. X染色体劣性遺伝なので男で多いです。

b. データ見つけられませんでしたが、桿体一色覚と比べても錐体細胞がわずかにあるので視力は0.1〜0.3程度のことが多いのでもう少し成長してから見つかることが多いように思います。

c. 眼底は正常です。

d. その通りです。アノマロスコープの見方を載せておきます。錐体一色覚でも、桿体一色覚と同じ所見となります。

e. フリッカー応答は錐体応答を反映しているので落ちます。

66問:マイヤーループの視野障害

答えはe

a. 視交叉やや前方の視神経障害で見られる患側の中心暗点と反対側の耳上側視野障害です。

b, cどちらも外側膝状体の障害でみられます。四重分画盲は前脈絡叢動脈、楔型同名半盲は外側後脈絡叢動脈の障害で見られます。

d. 後頭葉の障害でみられます。

e. 視放線の障害でみられます。
視放線は側頭葉と頭頂葉の二手に分かれていて、側頭葉を通るルートの湾曲部にはマイヤー係蹄という名前がついています。
この神経は上方視野を司るので、障害により上方4分の1盲となり、後頭葉に近い病変ほど完全な4分の1盲となります。
マイヤー係蹄の障害では不完全な扇型の視野欠損を起こし、pie-in-the-skyと呼ばれます。
逆に頭頂葉の障害では、下4分の1盲となります。

67問:非動脈炎性虚血性視神経症について

答えはe

a. 動脈炎性虚血性視神経症に合併です。

b. 関係ありません。

c. うっ血乳頭をきたします。

d. 視神経炎をきたします。

e. NAIONは高血圧や糖尿病、脂質異常症などによる動脈硬化が原因で起こります。

選択肢以外だと、原田病でも虚血性視神経症が起こりやすいです。

68問:視神経炎

答えはc

a. 典型的な視野所見です。

b. 色覚異常が見られます。赤緑色覚異常も青黄色覚異常もどちらも報告があります。特に治療後視力や視野が回復しても、色覚異常だけが残っていることもあります。

c. 対光反射は直接反応と間接反応があります。患眼で直接反応が落ちたとしても健眼からの間接反応があるので理論上瞳孔不同は起こりにくいです。瞳孔不同がある場合は動眼神経麻痺やホルネル症候群、瞳孔緊張症などを疑います。

d. その通りです。

e. 視神経の脱髄により不応期が伸びてフリッカー値が低下します。

69問:抗MOG抗体陽性視神経炎

答えはc

a. 男女比はほぼ同じかやや男性に多いです。

b. 発症年齢は幅広く、若年発症もしばしばみられます。

c. その通りです。

d. 眼球運動時痛を認めることが多いです。

e. ステロイドが効きやすく、視力予後はよいです。

その他の特徴としては乳頭炎が多いです。

抗MOG抗体陽性視神経炎と一緒に抗AQP4抗体陽性視神経炎の特徴も対比で覚えておくと良いです。

  • 高齢女性に好発
  • 眼痛は少ない
  • 球後視神経炎が多い
  • ステロイドに抵抗性
  • 再発は多い

70問:視力低下と眼球運動障害をきたす疾患

答えはc

動眼、滑車、外転神経は
海綿静脈洞→上眼窩裂→眼窩先端部という経路で眼球へと至ります。

視神経は視神経管を通って眼窩先端部から眼球へと至ります。

これら全ての神経が合流するのは眼窩先端部となります。

71問:重症筋無力症

答えはa, c

a. その通りです。夕方に悪化するのが有名です。

b. それはFisher症候群です。MGでは抗アセチルコリンレセプター抗体や抗Musk抗体が陽性となります。

c. その通りです。抗体が神経と筋肉への伝達を邪魔することで筋力障害が起こります。

d. 冷やすことで挙上します。これは冷却によりアセチルコリンエステラーゼ活性が低下することで起こります。

e. 筋肥大があれば甲状腺眼症やIgG4関連疾患などを考えます。MGでは神経支配にそわない筋肥大を伴わない眼球運動障害となります。

72問:上下複視をきたしやすい疾患

答えはc, d

a. 遠見で内斜視となりますが上下は関係ありません。

b. 内転障害をきたしますが上下は関係ありません。

c. 外眼筋肥大とそれに伴う伸展障害が起こります。下直筋肥大による上転障害が好発です。

d. 下転作用があるので患眼の軽度上斜視となり上下斜視が起こります。

e. 内斜視となりますが上下は関係ありません。

73問:近視眼の緑内障について

答えはe

a. そのようなことはありません。

b. 鼻側乳頭部のリムが広いです。

c. 非近視眼よりも緑内障有病率が高いです。

d. 黄斑周囲OCTによる網膜厚検査が有用です。

e. その通りです。

74問:房水産生抑制作用を有する薬剤

答えはb, c

a. PGなので副経路促進です。

b. CAIなので房水産生抑制です。

c. α2刺激なので房水産生抑制と副経路促進です。

d. ROCK阻害薬なので主経路促進です。

e. EP2受容体作動薬なので主経路と副経路促進です。

75問:交感神経受容体に作用する薬剤

答えはb, c

a. CAI
b. α2受容体刺激薬
c. βブロッカー
d. ROCK阻害薬
e. EP2受容体作動薬

76問:白内障手術併用眼内ドレーン(iStent®)の適応

答えはa

適応基準としては20歳以上の患者で以下の全てを満たすものです。

  • 初期中期の原発開放隅角緑内障(広義)または落屑緑内障で、白内障を合併している.
  • レーザー治療を除く内眼手術の既往歴がない.
  • 隅角鏡で観察し、Shaffer分類Ⅲ度以上の開放隅角で、周辺虹彩眼癒着を認めない.
  • 緑内障点眼薬を1成分以上点眼している.
  • 緑内障点眼薬を併用して眼圧が25mmHg未満.

除外基準としては以下のものが挙げられます。

  • 水晶体振盪またはZinn小帯断裂を合併している.
  • 認知症などにより術後の隅角検査が困難である.
  • 小児
  • 角膜内皮細胞密度が1500個/mm2未満

ちなみに海外基準での禁忌も載せておきます。

  • 閉塞隅角緑内障
  • 血管新生緑内障
  • 眼窩腫瘍
  • 甲状腺異常
  • スタージウェーバー症候群またはそのほか上強膜静脈圧を上昇する疾患に伴う緑内障

日眼から使用基準についてが出ていますので詳細はこちらをご覧ください。
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/iStent_2020.pdf

77問:緑内障性視神経症で障害を受けるのはどれか

答えはd

緑内障では神経節細胞が減少・消失します。
緑内障においてOCTでよく評価されるGCCというのは神経節細胞複合体(Ganglion Cell Complex)の略です。

78問:原発小児緑内障の特徴でないのはどれか

答えはb

a. その通りです。

b. 眼圧に耐えられず角膜が引き延ばされて大角膜になります。

c. 角膜が引き延ばされてデスメ膜破裂によって生じます。

d. 眼圧に耐えられず眼軸自体も引き延ばされます。

e. 隅角発生異常により眼圧が上昇します。

79問:開放隅角緑内障進行の危険因子

答えはb

高血圧ではなく低血圧が危険因子です。
主なリスク因子を載せておきます。これらは有病率を高めるリスク因子と書いてありますが進行の危険因子とも考えられます。

  • 高眼圧
  • 大きなC/D比
  • 薄い中心角膜厚
  • 近視
  • 高齢
  • 乳頭出血(NTGに多い)
  • 低血圧
  • 低い眼灌流圧(平均血圧-眼圧)
  • 心疾患
  • 家族歴
  • 角膜ヒステレシスが低い
  • 乳頭周囲脈絡網膜萎縮(PPA)β域が大きい

80問:角膜内皮障害がある症例に注意すべき薬剤

答えはa

緑内障点眼では炭酸脱水酵素阻害薬は内皮障害がある症例に要注意です。
b〜eは全てβブロッカーで、aのドルモロールはコソプトのことでβブロッカーとCAIの合剤です。

81問:閉塞隅角症の定義

答えはa, b

最も合致しているのはPACですが、二つ選ぶ必要があるので、総称であるPACDも答えとなります。

82問:鈍的外傷による眼球破裂

答えはa

外直筋の付着部は強膜が最も薄く、破裂の後発部位となります。

83問:外傷後の眼圧上昇の原因でないもの

答えはc

a. 隅角離開にともない房水排出障害が起こり眼圧上昇することがあります。

b. 前房出血に伴う眼圧上昇による緑内障を泡沫細胞緑内障と呼びます。

c. 毛様体解離は眼圧上昇よりむしろ低下の原因となります。

d. 亜脱臼により隅角を塞いでしまうと高眼圧になります。

e. 眼内上皮増殖により隅角を塞ぐと眼圧上昇がおこります。

84問:眼窩吹き抜け骨折の要因となるスポーツ

答えはb

眼窩底骨折が起こるのは、眼球全体にボールがめり込み、内圧の逃げ場が眼窩底にしかない状況です。

眼球周囲の骨は出っ張っているので、サッカーやバレーボールなどの大きいボールはハマることなく弾くので眼窩底骨折にはなりにくいです。

また、バドミントンや卓球は小さいたて眼球の内圧の逃げ場があるので眼窩底骨折にはなりにくく、眼球自体の異常がみられることが多いです。

野球の特に軟式ボールはある程度柔らかさもあるので眼球周りの骨にも弾かれ辛く、うまく眼窩にはまりこんでしまうと、眼窩底骨折の原因となってしまいます。

85問:外傷性視神経症

答えはd, e

a. ぶつけた方と同側の視神経障害を起こします。

b. RAPDは陽性となります。

c. 受傷直後は特に異常がなく、1ヶ月ほどしてdiscが蒼白になってきます。

d, e その通りです。基本はステロイドパルスで、視神経管損傷を疑う場合に手術を考慮します。

86問:角膜提供の適応

答えはb, e

a. 年齢の制限はありません。

b. その通りです。

c. 遺族の承諾も必要です。

d. 優先提供は自殺は適応外です。15歳以上で本人の書面による意思表示があり、かつ1親等以内という制限があります。

e. 梅毒陽性でも3日以上4℃で保存されたものならOKです。

87問:光学式眼軸長測定装置の測定範囲

答えはb

こちらは頻出なので超音波式と合わせて覚えておきましょう。

超音波式は角膜表面から内境界膜までです。こちらの方が検査のことを想像すると覚えやすいです。

超音波プローブを角膜に接触させるので涙液表面は関係なく角膜表面からですし、Bモードエコーの画像をイメージしていただくと内境界膜以降は各層を判別できないと思います。

88問:レーザーによる後発白内障切開術に使用する点眼

答えはd

レーザー術後の眼圧上昇防止のためにα2作動薬であるアプラクロニジンを用います。

89問:角膜移植拒絶反応の危険因子

答えはd

8mm以上の大きな移植片が危険因子です。
eyewikiに危険因子が載っていましたので以下のリンクをご参照ください。

https://eyewiki.aao.org/Corneal_Allograft_Rejection_and_Failure

90問:毛様体神経節ブロック

答えはa, d

毛様体神経節は眼球後方に存在しますので、奥にアプローチする麻酔でブロックすることができます。

91問:レーザーの波長

答えはd

a. 0.532〜0.647μm
b. 10.6μm
c. 0.532〜0.647μm
d. 0.19〜0.36μm
e. 1.06μm

波長系の問題は丸暗記は辛いと思いますので、可視光とその前後くらいで覚えておくとよいです。そして波長は長ければ深達度が深く、短ければ浅くなります。そして可視光は0.4〜0.8μm程度です。
例えば、マルチカラーレーザーやフルオレセイン眼底造影検査は可視光が中心ですので0.5μm前後くらいですが、インドシアニングリーン眼底造影検査では脈絡膜をみるためにより深い深達度が必要となるので0.8μm程度の近赤外線光を用います。

眼底カメラでも、散瞳検査の場合は可視光で観察できるのでレンズを覗き込みながら確認できますが、非散瞳の場合は可視光では眼底まで多くの光が届かないので近赤外線光を用います。近赤外線光を使う場合は直接観察できないので画面に眼底が映し出されます。

92問:疾患と術式の組み合わせ

答えはe

Jones変法は眼瞼内反症の術式です。

93問:ハイドロダイゼクションで後嚢破損を発生しやすいもの

答えはc, e

水晶体後極に限局した白内障では後部円錐水晶体の可能性があります。後部円錐水晶体では後嚢が菲薄化または欠損しており、通常通りハイドロダイセクションを行うと破嚢します。

また、小さいCCCや大きい核の場合、ハイドロダイセクションで核がうまく脱臼せずに内圧が高まり、後嚢破損が起こる場合があります。

94問:翼状片手術について

答えはc

a. そのようなことはありません。

b. 瞳孔領にかからなくても乱視の原因となり手術が必要な場合もあります。

c. その通りです。

d. 1年以内が多いので特に注意です。

e. 保険算定可能です。

95問:眼振の手術法

答えはc

眼振と外転神経麻痺の術式は必ず試験の際は覚えておくようにしてください。

眼振に対する手術

  • Anderson法
  • Kestenbaum法
  • 後藤法
  • 水平4直筋大量後転術
  • 筋逢着術(Faden法)

外転神経麻痺に対する手術

  • Jensen法
  • Hummelsheim法
  • Schilinger法
  • 稲富法
  • 上下直筋全幅移動術

96問: 解剖

答えはa

a. その通りです。

b. 遠視眼では眼球が小さいので幅は狭いです。

c. 一致しません。

d. 等しくありません。参考になる日本人の文献載せておきます。
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/JJOS_PDF/92_274.pdf

e. 誤りです。

97問:トリアムシノロンアセトニドの合併症

答えはb, d

ステロイドによる眼圧上昇は有名だと思います。
もう一つの注意すべき合併症が無菌性眼炎で、特にケナコルトで報告されています。

国内の調査結果について貼っておきます。
https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/JJOS_PDF/115_523.pdf

98問:眼内タンポナーデについて

答えはa

a. その通りです。

b. 約20%です。

c. パープルオロカーボンの方が比重は重いです。

d. 下方の虹彩切除を行います。

e. そのようなことはありません。

99問:眼球運動障害の原因となる術式

答えはa, d

バックルは外直筋下に留置するので、眼球運動障害がでるのは有名かと思います。

また近年はチューブシャント手術後の眼球運動障害がトピックスであり、特に大きいプレートを使うバルベルト後が多いです。

同じチューブシャントでもエクスプレスはプレートを使わないので眼球運動障害の原因にはなりにくいです。

100問:角膜内皮障害を起こしやすい術式

答えはc

濾過手術は内皮障害の原因となります。

参考文献:https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/corneal_endothelium.pdf

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