ぶどう膜炎

間質性腎炎ぶどう膜炎(TINU)症候群について

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)について

名前の通り間質性腎炎を伴うぶどう膜炎で小児のぶどう膜炎の主要な原因の一つです。

典型的には間質性腎炎が発症する2ヶ月前〜12ヶ月後に両眼性前部ぶどう膜炎を発症します。

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)の所見

基本的には両眼性前眼部の虹彩毛様体炎がメインです。小さめのKPを伴う軽い炎症のことが多いですが、再発を繰り返したり遷延化する症例では豚脂様KPや前房蓄膿を伴うことがあります。

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)の診断

診断のためには尿中β2ミクログロブリン検査が最も有用で、正常の10倍以上の高値を示すことが多いです。
他の尿細管障害のマーカーのNAGも上昇します。

また間質性肺炎で有名なKL-6も上昇していることが多いです。KL-6は腎の尿細管にも発現しているためだと思われます。

上記所見が得られても腎機能は正常のこともあるので注意が必要です。

腎炎に先行してぶどう膜炎を発症することがあり、初診時の検査でβ2ミクログロブリンが正常であったとしても数ヶ月後に上昇してくることもあるので、疑わしい場合には何度か再検する必要があります。

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