MacTelについてはtype1とtype2を覚えておけば良いと思います。
ちなみにこのMacTelのtype1と2は同じ疾患の2つのタイプでは無く、全く別の疾患と考えたほうがわかりやすいです。どっちがどっちかわからなくなりがちですので注意してください。
目次
黄斑部毛細血管拡張症(MacTel) type1について
男性に多く片眼性。
中心窩耳側の毛細血管拡張と毛細血管瘤を特徴とする疾患です。
成人に発症し、黄斑近傍の先天的な毛細血管異常が原因と言われておりCoats病の亜型という話もあります。
検査所見
眼底所見としてはカラーで毛細血管瘤や拡張、嚢胞様黄斑浮腫、輪状硬性白斑を認めます。
また、FAG所見は黄斑耳側に蛍光漏出を認めます。
眼底所見だけを聞くと糖尿病網膜症と良く似ていると思います。
基本的には片眼発症な事から鑑別出来ますが、MacTel type1でも周辺部網膜にも毛細血管異常を認めることがあるので、鑑別困難な例があります。
OCTでは糖尿病やBRVOなどと同じような嚢胞様黄斑浮腫を来します。
また、RPEには異常が無いことも特徴ですのでこの点で加齢黄斑変性症と鑑別出来ます。
治療
治療は毛細血管瘤に対するレーザー光凝固が基本です。
抗VEGF薬についてはコンセンサスが得られておらず、否定的な報告もあるので試験で問われる可能性は低いです。
まとめ
Mactel type1は30〜40代男性の片眼に発症し、DMやBRVOとの鑑別が必要になる疾患で、黄斑浮腫による視力低下を起こすので毛細血管瘤にPC治療を行います。
type1は欧米では少ないですが、日本では多いと言われているので試験でも狙われる可能性が高いと思いますのでこの機会にしっかり覚えておきましょう。
「Mactel type2について」
type2については上記の記事でまとめていますので今回の内容とごっちゃにならないように気をつけてください。