神経眼科

Argyll Robertson瞳孔について

こんにちは!眼科医ぐちょぽいです!

本日はArgyll Robertson瞳孔について勉強していきたいと思います。

Argyll Robertson瞳孔とは

両眼性の対光反射の消失(直接、間接共に)、両眼の縮瞳が起こる疾患です。

両眼に光を当ててもそれ以上縮瞳はしませんが、近見反応ではさらに縮瞳を認めるという対光反射-近見反応解離を認めます。

原因

対光反射の経路の求心路(視蓋前域近く)の障害で発症すると言われています。
基本的には両眼性ですが、障害の程度によって瞳孔に左右差が出る場合もあります。

対光反射の求心路の障害なのであれば、両眼とも散瞳しそうに思うのですが、なぜ縮瞳するかについては未だによくわかっていないようですので暗記が必要です。

原因疾患について

原因疾患としては神経梅毒が有名ですが、他にも多発性硬化症や糖尿病、脳炎後遺症などでも認めることがあります。

梅毒は近年増加しており、急激な認知症を精査している際に、対光反射の消失と近見反応による縮瞳を認め、Argyll Robertson瞳孔を疑い梅毒の診断に至った症例も内科で報告されていますので、覚えておくと良いと思います!

特に梅毒による認知症は治療可能な認知症ですので診断することの意義は大きいです。

それでは本日はこの辺で。

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