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三角症候群とは
三角症候群はどんな病気かというと、脈絡膜の動脈が詰まってその血流支配に沿って網脈絡膜萎縮が起こる病気です。
脈絡膜の血管の支配は後極部を頂点の扇状に広がる形ですので、その形に沿って三角形に萎縮が起こるのでこのような名前になっています。
三角症候群の原因
脈絡膜の動脈が詰まる原因は多彩ですが、特に鈍的外傷が多く、他にもオペでのジアテルミー凝固や光凝固による医原性や、トキソプラズマ、wegener肉芽種症、動脈硬化などがあります。
三角症候群の眼底所見
障害部位はFAGでは顆粒状過蛍光を認めます。
OCTでは網膜外層萎縮を認めます。
外傷が原因の場合には網膜震盪症などと鑑別が必要です。
三角症候群の治療
治療法は無く、基本的に経過観察です。
専門医試験対策として
この疾患は試験では選択肢の病名の一つとして出される程度だと思いますので、脈絡膜の動脈が詰まるという病態で、眼球打撲が原因となる程度に覚えておけば十分だと思います。
外傷関連では、Purtscher網膜症などと混同しないように気をつけてください。
三角症候群は眼球自体の打撲によって引き起こされますが、Purtscher網膜症では眼球以外の打撲が原因で、特に胸部の圧迫性損傷によって引き起こされます。