網膜疾患

コロイデレミアについて

コロイデレミアとは

遺伝性の網膜疾患でX染色体劣性遺伝の遺伝形式をとります。
基本的には男性に発症しますが、女性の保因者にも眼底に軽度のモザイク状の眼底病変が見られます。

X染色体劣性遺伝疾患は他には先天網膜分離症があります。

コロイデレミアの症状

典型例は小児期からの夜盲で発症し、進行性に視機能が障害されていき、光覚を失う場合もあります。
初期は輪状暗点で徐々に求心性視野狭窄となっていきます。

個人差はありますが50〜60歳までに視力が0.1以下になってしまうことが多いようです。

コロイデレミアの検査所見

眼底所見

Choroideremia” by Toni Venckus, CRA can be reused under the CC BY-NC-ND 3.0

眼底所見は網膜と脈絡膜の高度な萎縮を認め、脈絡膜血管が透見されます。自発蛍光では網膜色素上皮が萎縮している部位が低蛍光となります。

OCT所見

OCTでは広範囲にわたって網膜色素上皮の消失、脈絡膜の菲薄化を認めます。

ERG所見

ERGでは病初期からすべての反応でflatになることが多いです。

コロイデレミアの鑑別疾患

網膜色素変性症で網脈絡膜の萎縮が強い症例との鑑別が問題となることがあります。
その場合には遺伝子診断が決め手になり、コロイデレミアではCHoroidereMia(CHM)遺伝子変異が報告されています。

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