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多発消失性白点症候群(MEWDS)とは
多発消失性白点症候群(MEWDS)は20〜40歳くらいの近視の女性に好発する疾患で、眼底に白斑を生じる白点症候群の一つです。
このMEWDSは原因はわかっていませんが、感冒症状などが先行することもありウイルス感染などがトリガーとなる可能性が示唆されています。
多発消失性白点症候群(MEWDS)の症状
症状は片眼の急激な視力低下や光視症です。
多発消失性白点症候群(MEWDS)の検査所見
細隙灯所見
明らかな異常所見はありません。
眼底所見
後極部に視神経を中心として白点を認めます。
白点のサイズは100〜200μmくらいで一部癒合します。
また、視神経乳頭浮腫を伴い視力低下がみられます。
FAG所見
この白点部分は炎症が起こっているのでFAGでは初期から過蛍光で、後期でも過蛍光となります。
初期と後期のFAG所見が他の白点症候群の鑑別で大切なので覚えておいてください。
IA所見
IAを撮ると白点部分が低蛍光となります。
自発蛍光所見
自発蛍光では白点部分が過蛍光となります。
白点がわかりにくい症例では自発蛍光の方が白点を観察しやすいので撮っておくと良いと思います。
OCT所見
OCTでは黄斑部のEZの消失を認めます。
多発消失性白点症候群(MEWDS)の治療
治療は基本的には経過観察のみで1ヶ月ほどで白点も消失し、EZの不明瞭化している部分も改善して視力が戻ることが多いです。
視力低下が著明な例ではステロイドパルスなどが行われることもありますが有効性はわかっていません。