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急性網膜色素上皮炎について
急性網膜色素上皮炎は眼底に白斑を認める白点症候群の一つで、若年者の片眼に好発します。
急性網膜色素上皮炎の症状
症状としては急性の片眼の視力低下や変視症を来します。
急性網膜色素上皮炎の所見
眼底所見
眼底所見は黄斑部に多数の灰白色の滲出斑が散在します。
FAG所見は滲出斑の中央が低蛍光でその周囲に蛍光漏出がみられる特徴的な所見を示します。
IAでは滲出斑は低蛍光となります。
OCT所見
OCTでは滲出斑の部分に網膜色素上皮の隆起やEZの不整を認めます。
急性網膜色素上皮炎の鑑別
実際の臨床では、若年者の急な視力低下や歪視で受診した際に、OCTでのRPE異常とFAGでの黄斑部の蛍光漏出を認めて、年齢的にAMDでは無いけれどなんだろう?CSCでもないし…というように黄斑疾患を考えてもよくわからない。というようなシチュエーションがあり得ますので、この疾患のことを念頭に置いておくと診断の助けになると思います。
急性網膜色素上皮炎の治療
急性網膜色素上皮炎は鑑別疾患である黄斑疾患とは違い、経過観察のみで数週間ほどで自然寛解します。