目次
ST合剤とは
細菌などが行う葉酸の合成と活性化を阻害することで、細菌の増殖を抑えることができる抗菌薬です。
ST合剤を眼科で使用するタイミング
ST合剤のバクタを眼科で使用するのは基本的にニューモシスチス肺炎予防の時だと思います。
ニューモシスチス肺炎予防投与の基準
予防の基準としてはプレドニン20mg/dayを1ヶ月以上内服する際には予防投与が必要です。
ですので原田病治療などでは必須です。
それよりも少ない量で内服していても膠原病などで免疫抑制薬が入っている場合は予防投与の閾値を下げるべきです。
ニューモシスチス肺炎の予防投与量
予防投与量は1錠分1を毎日です。
ST合剤の注意点
スティーブンジョンソンなどの薬疹を起こしやすい薬で、特にHIV患者では通常よりも高い確率で薬疹が起こるので注意が必要です。
また、高カリウム血症や腎機能障害、間質性腎炎などを起こします。
ここで要注意なのですが、腎障害が起きていなくてもクレアチニン値が上がることがあり、高カリウム血症も伴うと腎障害が起きていると勘違いしてしまいます。
その場合にはBUNは上昇していませんので、そちらも合わせてチェックしてください。
また長期投与に伴い骨髄抑制を起こすこともあります。
まとめ
上記のように副作用を羅列すると使用を躊躇してしまいがちですが、ニューモシスチス肺炎は非常に怖い疾患ですのでステロイドを使用する時には常に予防について考えていただき、使用するときは定期的な採血等のチェックが大切です。