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急性後部多発性斑状色素上皮症(APMPPE)とは
眼底に白斑を認める白点症候群の一つで、20〜30歳くらいの若年者に好発します。
名前が似ているMPPE(多発性後極部網膜色素上皮症)とごっちゃになりやすいので注意です。
急性後部多発性斑状色素上皮症(APMPPE)の症状
症状は両眼性の急激な視力低下を来します。
眼底に白斑を認め、数週間で自然軽快します。
急性後部多発性斑状色素上皮症(APMPPE)の検査所見
細隙灯所見
細隙灯では前眼部は正常です。
眼底所見
眼底に1/4〜1/2乳頭大くらいの黄白色斑が散在しているのが観察できます。
この白斑は網膜色素上皮や外層の虚血による浮腫で生じると言われています。
FAG所見が特徴的で、白斑は初期層では低蛍光なのですが、後期層では過蛍光になるという蛍光の逆転現象が特徴的です。
白点症候群を見るときはこの逆転現象の有無が、診断のために有益ですので必ず意識して見るようにすると良いとおもいます。
IAではMEWDSと同じく低蛍光となります。
自発蛍光では白斑部は低蛍光となりますがその周りが過蛍光となります。
OCT所見
OCTで白斑を切ると網膜外層に高反射領域がみられます。
白斑は癒合や拡大することはありません。
急性後部多発性斑状色素上皮症(APMPPE)の治療
基本的に予後が良く、数週間で自然治癒します。
重症例に対してや治療期間短縮のためにステロイド使用することもあります。